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感情が伝播してきました

震災直後、テレビのモニターから流れる映像は漠然と恐ろしく、被災された方々は言葉を失っておられ、京都に住む私は一体何が起こってしまったんやろうかと、気持ちがおろおろするばかりでした。東北に住む私の友人は3人。1人はすぐに携帯のメールやりとりができ安堵したものの、残り2人は携帯のアドレスを知らなかったり、少し距離があったり…もし大きな被害にあっていたら私が安否を確認したところで何ができるんやろう、連絡をするのも、無事を知って私が自己満足したいだけとちがうやろか、と、無力におろおろしていました。
その2人も無事だったことを知り…どこかにいる神様に手をあわせました。

最近は、言葉を少しずつ取り戻された被災者の方々のご様子がモニターから流れてきます。リアルです。揺れすら感じなかった私にも、震災が漠然としたものではなくなりました。
感情がリアルに伝わってきます。私に何ができる、出来ないではなしに、ただ、大切な方や故郷を失われた方々の苦痛が伝わってきて、涙がでてきます。
一緒に涙を流したからといって、人知を超えた、残酷な猛威に直面された方々の苦痛が和らぐ訳でもないのに。

    
今日も御所では春の花がまたひらきました。早春の花もまだ凛としています。
もうすぐに、暖かくなります。 

一昨年、友人の命が生死の淵にあったとき、私はやはり何もできず無力だったのですが…ただただ、筆を持ち、祈るように描いていました。
同じ絵描きの友人だったから、そうしているのだと思ってました。
でも、今回もやっぱり強く、描くことと祈ることは結びついてます。
私にとって、とても近い行為だったことに気が付きました。

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